- 自動車製造に興味がある
- 自動車工場で働きたい
- 未経験で高収入の仕事を探している
「自動車製造工場ではどんな仕事をするの?」「自動車製造工場は稼げる?福利厚生は?」など、自動車製造工場での勤務について興味のある方も多いのではないでしょうか。
自動車産業は日本のモノづくりの代表的な存在で、国内だけでなく海外にも多く輸出されており人気が高いため「自動車の製造に携わりたい」と考える人も多いかと思います。
そこで今回は、自動車製造工場について仕事内容や作業環境、メリット・デメリットなどを紹介していきます。
ぜひ最後まで読んで、自動車工場の求人選びの参考にしてください。
自動車製造工場とは?

自動車製造工場はその名の通り、自動車を製造する工場のことです。
トヨタや日産など日本でもトップクラスの大企業があり、たくさんの従業員が全国各地の自動車製造工場で働いています。
日本の自動車は国内だけでなく海外にも多く輸出されており、日本のモノづくりの代表的な存在です。毎日多くの自動車が製造されているため従業員も多く必要で、ホームページや求人サイトでは常に従業員を募集しています。
では、そんな製造業の代表ともいえる自動車製造工場はどういった仕事をするのでしょうか。
自動車製造の仕組み
自動車製造工場の仕事内容を紹介する前に、自動車が製造される工程について簡単に説明していきます。
自動車が製造される大まかな流れを把握しておくことで、それぞれの仕事内容のイメージがつかみやすくなるでしょう。
自動車が製造される工程は以下の通りです。
- プレス:鉄の板に機械で圧力をかけ成形し、車体やドアなどの部品を製造する
- 溶接:プレスした部品を機械で溶接し、車の形にしていく
- 塗装:塗装して車体をサビやホコリから守り、色を付けて綺麗に仕上げる
- 組み立て:人の手によって車体にさまざまな部品を取り付ける
- 検査:不良品がないか検査する
大まかに上記の工程を経て、自動車が出荷されていきます。
自動車製造工場の仕事内容

自動車製造の大まかな流れがわかったところで、ここからは自動車製造工場における仕事内容について紹介していきます。
主な仕事内容としては以下の通りです。
- 機械オペレーター
- 塗装作業
- 組み立て作業
- 検査作業
- ピッキング
- フォークリフト
機械オペレーター
機械オペレーターとは、機械を操作して自動車を製造していく作業のことです。
プレスや溶接、塗装など機械で行われる工程に配属され、その工程に必要な材料の供給や、異常がないか確認し対処することなどが主な仕事となります。
特殊な技術や知識がないとできないように思われがちですが、安全確認をしボタンを押すだけといったことも多く、他の仕事内容と比べても楽な面が多いです。
ただし、機械を動かす際には安全の確認や異常がないか点検して行うため、慎重な操作が求められます。
塗装作業
プレス、溶接を終え車体の形になったものを塗装していく作業のことです。
ほとんどが機械により行われるためオペレーターの仕事範囲となりますが、ロボットが塗れないところなどは人の手で行われます。
結論として、人の手で行われる塗装作業をまとめると以下の通りです。
- 車体の凹凸をやすり等を用いて磨く作業
- 車体の結合部や隙間をパテで埋める作業
- 機械が塗れない細かい個所を塗装する作業
どれも細かい作業となるため、体力よりも集中力や正確性が求められます。
また、自動車の塗装は以下のような工程からなります。
- 電着塗装
- 磨き
- シーラー塗装
- カラー塗装(中塗り・ベースカラー塗装・クリア塗装)
各工程の詳しい手順・やり方について解説します。
電着塗装
まずは電着塗装を行います。
直前の工程を終えた車体を塗料のプールに沈め、電気を使ってまんべんなく塗装する作業です。
こちらは機械が自動で行うことが多いため、人の手による作業はありません。
磨き
電着塗装された車体には細かい凹凸などがあるため、塗装の仕上がりが良くなるようにやすりなどで削っていきます。
人の手で行われることが多い作業です。
シーラー作業
次にシーラー作業という、パテで部品同士のつなぎ目や隙間を埋める作業を行います。
この作業は機械で行われることもあれば、人間の手によって行われることもあり、少しの隙間や穴も逃さない集中力と、細かい作業が必要となります。
カラー塗装(本塗り)
最後にカラー塗装をします。
中塗り(凸凹を平らにしつつ塗装がきれいに仕上がるようにするための塗装)、ベースカラー塗装(実際の車の色を塗る塗装)、クリア塗装(仕上げに光沢を出すための塗装)の3工程となります。
これらは機械がほぼ行いますが、機械では塗れない細かい個所などは人の手でも行われることがあります。
組み立て作業
組み立て作業は、エンジンを組み立てたり、塗装された車体に部品を取り付けたりする作業です。
期間工や派遣社員などが最も配属される作業で、人の手によって行われる工程が多くあります。
機械やベルトコンベヤーで流れてくる製品に部品を取り付けていくので、ある程度の速さを求められることに加えて、エンジンなど重量のあるものを扱うため体力を必要とします。
さまざまな部品を組み付けていき自動車が出来上がっていく工程は、「モノづくりに貢献してる」「自動車をこの手で作っている」といったやりがいを得られるため、モノづくりや自動車好きにはおすすめの仕事内容と言えます。
検査作業
各工程を終えた部品や、完成された自動車を検査する作業です。
しっかりと溶接されているか、塗装にムラはないか、車体に傷や汚れはないかなど、細かい個所まで丁寧に確認しなければなりません。
また、完成した車体の内部に実際に乗り込んで汚れの有無を確認したり、走行やライト、ウインカーなどが正常に作動するかなどを検査する作業もあります。
体力は必要としませんが、何百もの項目をチェックし、見逃さずに検査しなければならないため、慎重さや正確さを求められ、責任も伴う仕事です。
ピッキング
ピッキングとは他の自動車部品工場などから集められた部品や、他の工程を経た部品などを必要な工程まで運ぶ仕事のことです。
基本的には「モノを選び出して、運ぶ」という単純な作業なので、作業内容はシンプルでわかりやすく覚えやすいため、複雑な仕事をしたくないという方にはおすすめです。
ただ、工場内や倉庫内を動き回るため、ある程度の体力が必要となります。
フォークリフト
フォークリフトとは運搬用の作業車のことで、これを運転して部品を運搬するのが主な仕事内容です。
ピッキングは人の手で運ぶ仕事でしたが、人の手では到底運べないような重たい部品などを運ぶ際にはフォークリフトが使われます。
フォークリフトの操作には免許が必要となるため初心者では就業できませんが、その分資格手当などがつくため、待遇が良くなります。
工場勤務で給料を上げたいという方にはおすすめです。
自動車製造工場の1日のスケジュール例

ここまで、自動車製造工場の仕事内容を紹介してきました。自動車製造工場の仕事内容は工程ごとに様々です。
では、実際に自動車製造工場の仕事内容はどのようなスケジュールで行っていくのでしょうか。
具体的には、以下の3つが挙げられます。
- 早番
- 遅番
- 夜勤
それぞれの1日のスケジュールを見ていきましょう。
早番
- 6:00:出社
- 6:30:業務開始
- 8:30:休憩
- 8:50:作業再開
- 10:30:食事
- 11:15:作業開始
- 12:45:休憩
- 13:00:作業開始
- 14:30:休憩
- 14:45:作業開始
- 16:45:業務終了
- 17:00:退社
遅番
- 15:30:出社
- 16:00:業務開始
- 18:30:休憩
- 18:50:作業開始
- 20:30:食事休憩
- 21:15:作業開始
- 23:00:休憩
- 23:15:作業開始
- 2:00:休憩
- 2:15:作業開始
- 4:30:業務終了
- 4:50:退社
夜勤
- 21:30:出社
- 22:00:業務開始
- 24:00:休憩
- 1:15:作業開始
- 4:30:食事休憩
- 5:15:作業開始
- 7:30:業務終了
- 7:45:退社
初めての工場勤務で一番不安なのは、今までの生活リズムと変わってくることかもしれません。
たしかに工場の勤務シフトはリズムを掴むまでに慣れが必要ですが、オンオフのメリハリがつけやすい働き方とも言えます。
また、仕事内容自体は単純作業が多く、休憩時間も定期的に取ることができます。
自動車製造工場はきついの?

ここまで、自動車製造工場での作業内容や作業環境、働き方などを紹介してきました。
そこで結局、「自動車製造の工場ってきついの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言うと、デメリットや大変な面はもちろんあります。
ここからは、そんな自動車製造工場のきついと感じやすい部分について紹介していきます。
- 単純作業の繰り返し
- 製造ラインのスピードに合わせるのが大変
- 体力が必要な仕事もある
1つずつ詳しく解説していきます。
就業後に後悔しないためにも、デメリットまでしっかりと把握しておきましょう。
単純作業の繰り返し
自動車製造工場は業務がマニュアル化されており、毎日そのマニュアル通りに作業を行うため、単純作業の繰り返しとなります。
単調な作業を繰り返すことが楽で得意という人もいれば、すぐに飽きてしまうという人もいるでしょう。
単純作業の繰り返しが好きな方は問題ありませんが、苦手な方はもしかしたら向いていないかもしれません。
製造ラインのスピードに合わせるのが大変
自動車製造工場の作業はベルトコンベヤーで流れえてくる製品に対して作業を行う「ライン作業」が一般的です。
このライン作業はベルトコンベヤーの速さに合わせて作業を行わなければならないため、自分のペースで作業することはできません。
また、このベルトコンベヤーの速さは思ったよりも速く、初めのうちは全力でやらないと追いつかないということもあり、大変だと感じるでしょう。
ただし、慣れてくれば難なくベルトコンベヤーの速さに合わせて作業できるので、慣れるまでの辛抱です。
体力が必要な仕事もある
自動車製造工場の作業の中には、体力が必要な仕事もあります。
例えば、組み立て作業は、重たい自動車の部品を持ち上げなければならないため、筋力が必要となります。
また、ピッキングなどは工場内を動き回るため体力が必要です。
初めのうちは大変ですが、こちらも慣れれば問題ない場合が多いです。体力に自信がなくても数週間で慣れることがほとんどなので、慣れるまで頑張ればなんとかなるでしょう。
自動車製造工場で働く魅力

ここまで、自動車製造工場のデメリットを紹介してきました。
では、実際に働いた際に感じるメリットはどういった部分なのでしょうか。
メリットを、まとめると以下の通りです。
- 収入が高い
- 未経験でも働ける
- 待遇・福利厚生が充実
- 雇用が安定している
1つずつ詳しく解説していきます。
収入が高い
自動車製造工場のメリットの1つ目としては、稼げるということです。
一般的なアルバイトや派遣社員よりも時給が高めに設定されており、正社員の給料も高い傾向にあります。
具体的な数字で見てみると、アルバイトの時給の相場は約1200円~1500円、派遣社員は1200円~1800円と、一般的な職業と比べても高い傾向にあります。
理由としては、そもそも製造業は他の業界よりも賃金が高い傾向にあることがあげられます。加えて、ほとんどが大企業で業績も良い自動車業界ともなると、時給は高くなるでしょう。
未経験でも働ける
自動車製造工場の2つ目のメリットとしては、未経験でも働きやすいということです。
自動車製造工場の作業内容のほとんどはマニュアル化されているため、そのマニュアルに沿って作業を行えばすぐに活躍できます。
また、自動車製造工場の作業は「ライン作業」と言って、ベルトコンベヤーで流れてくる部品に対して自分が担当された作業をひたすら行うため、覚えることが少なく、複雑な工程もなく、作業内容をすぐに覚えることができます。
そのため、未経験でも始めやすいのが魅力です。もちろん、学歴や資格も関係ありません。
待遇・福利厚生が充実
3つ目のメリットとしては、待遇や福利厚生が充実していることがあげられます。
多くの自動車製造工場は大企業なので、アルバイトや期間従業員であっても福利厚生や待遇が行き届いている場合が多いです。
例えば期間工なら、多くの自動車製造工場で「入社祝い金」が支給されます。これは入社したら支給されるお金で、工場によりますが10万円~30万円の祝い金がもらえます。
また、期間満了ごとに支給される満了慰労金や、経験者に支給される経験者手当、毎月支給される食費手当など、各種手当が充実しているのが特徴です。
また、自動車製造工場の多くは寮を完備しており、初期費用無料・寮費無料で生活できるケースがほとんどです。水道光熱費なども負担してくれるため、生活費をほとんどかけなくて済み、お金が貯まりやすいことが魅力となっています。
雇用が安定している
自動車製造工場の多くは大企業のため、雇用が安定していることもメリットです。
自動車の需要も高く、東南アジアを中心に海外での需要も高いため、仕事が途切れる心配がありません。
他の業界と比べても先行きに不安を感じる場面は少なく、比較的雇用が安定しています。
自動車製造工場に向いている人
ここまで自動車製造工場について作業内容や作業環境、魅力やきつい部分について紹介してきました。
これらの内容を踏まえて、最後に自動車製造工場での勤務に向いている人の特徴をまとめると以下の通りです。
- 自動車が好き、モノ作りが好き
- コツコツと作業に取り組める
- 体力がある
- 未経験でも稼ぎたい
1つでも当てはまるなら、自動車製造工場に向いているでしょう。
就業を検討してみてはいかがでしょうか。
自動車製造工場のよくある質問
ここまで読んで、自動車製造工場で実際に働くイメージがついたり、興味を持ったという方も多いかと思います。
ここからは、自動車製造工場で働く際によくある質問をピックアップしましたのでご紹介していきます。
自動車製造工場の作業環境は?
自動車製造工場の作業はどういった場所で行うのでしょうか。「危険はあるのか」「冷暖房は完備されているのか」など気になりますよね。
自動車製造工場は基本的に屋内での作業となるため、冷暖房が完備されており快適な環境で働けます。
危険な作業もほとんどなく、安全管理が徹底されているため、機械に手を挟まれそうになっても自動で機械が止まるなど、めったに事故などは起こりません。
自動車製造工場での働き方は?
自動車製造工場では以下のようにさまざまな雇用形態で働くことができます。
- 正社員
- 派遣社員
- 期間工
どれも給料に大きな差はありませんが、正社員は役職に就くと昇給したり、ボーナスがあったり、契約打ち切りがほぼないなどのメリットがあります。
期間工や派遣社員は正社員ほどの待遇はありませんが、短期で働けるなど自分に合った働き方ができます。
また、正社員登用制度を用いて正社員になることもでき、キャリアアップを目指すことも可能です。
自動車製造工場で役に立つ資格は?
自動車製造工場に必須の資格はなく、未経験でも働くことができます。ただ、自動車製造には様々な工程で資格保有者が重宝されるため、資格があると有利になるのは確かです。
具体的には危険物取扱者や、溶接作業車、プレス金型取替作業車などの資格、フォークリフトの免許などがあります。
工場によって需要のある資格は異なるので、就業して資格について聞いてみてから取得を目指すといいでしょう。
自動車製造工場で働くなら「コウジョブ」で求人を探そう
ここまで読んできて、自動車製造工場でのお仕事に興味を持った方も多いのではないでしょうか。
自動車製造工場のお仕事を探すなら、工場求人を専門に取り扱っている求人サイト「コウジョブ」がおすすめです。
コウジョブなら、全国の高収入・好条件の求人を多数掲載しているため、エリアを気にせず自分に合った求人を見つけることができます。
自動車製造工場の求人への応募を検討している方はもちろん、「とりあえずどんなお仕事があるのか見てみたい」という方も、まずはコウジョブに登録して求人を覗いてみてはいかがでしょうか?