今回の記事では、ハローワークの概要やメリット・デメリットについて紹介します。
仕事先を探すために、ハローワークの利用を検討する人もいるかもしれません。
ハローワークという名前は知っていても利用したことがなく、どのようなタイミングでどんな人が使うべきかわからないという人もいるでしょう。
他の求人を探すための施設と比較しつつ、ハローワークのメリットやデメリットについて解説します。
ハローワークのメリットやデメリット以外にも利用がおすすめの人や、良い求人の見つけ方などについても解説しているので、ハローワークでの求人に興味がある人はぜひチェックしてみてください。
- そもそもハローワークとは?
- ハローワークを利用する人はどんな人?どんなタイミングで利用する?
- ハローワークを通して求人を探すメリットやデメリットは?
そもそもハローワークとは?
最初に、ハローワークとは何かについて説明します。また、どのような人がいつ利用するかについても解説します。
ハローワークの概要
ハローワークとは、別名「公共職業安定所」や「職安」とも呼ばれる厚生労働省の機関の一つです。
利用者の就職を応援するために職業紹介だけでなく雇用保険や雇用対策の業務なども請け負っているので、就業に関する相談があればぜひ利用してみてください。
ハローワークは全国各地に設立されており、エリアによって営業時間や業務内容などは異なるため、利用する前に調べておくといいでしょう。
ハローワークはどのような人がいつ利用する?
就職先を見つける方法として企業のホームページや就職サイトなどがありますが、そのような民間の職業紹介事業での就職が難しい人たちのために「最後のセーフティーネット」として利用されるケースが多いです。
すべての国民が安定した職業に就くことを目的としているため、フリーターや高齢者など、相談者の状況は問いません。
ただし、「わかものハローワーク」のように年齢制限がある専門窓口もあるため注意してください。
ハローワークのメリット3つ
ハローワークを利用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
無料で相談に乗ってもらえる
ハローワークは国が運営する機関で、誰でも無料で利用できます。
求人端末の利用や就職サポートなども無料なので、じっくりと納得するまで就職活動ができるでしょう。
地域に特化した求人を多く取り扱っている
ハローワークは相談者だけでなく、企業も無料で求人掲載できるというメリットがあります。企業側もコストを気にする必要が無いため、地元の中小企業なども積極的に求人を出せます。
都心の大企業の就職が決まらず困っているという人も、地元の中小企業であれば好条件の仕事先が見つかるかもしれません。
多くの選択肢から求人を見つけたい人にとっても、ハローワークはおすすめです。
面接対策やセミナーなどの就職サポートを行っている
相談者の中には、今まで企業の面接をしたことが無く、選考をクリアできるか不安という人もいるでしょう。
ハローワークは面接だけでなく、書類作成などのサポートも行っています。面接で必要不可欠な履歴書・職務経歴書は、窓口で添削してもらえます。ただし、ハローワークによっては事前予約が必要な場合もあるので注意しましょう。
面接対策としては、模擬面接やセミナーなどが挙げられます。
面接での所作や言葉遣いなどを事前に練習できるので、本番に備えて予行演習しておきたい人はぜひ活用しましょう。
直近で面接の予定が無い場合でも、セミナーで基本的な知識を入れておくことをおすすめします。
ハローワークのデメリット3つ
一方、ハローワークには以下のような3つのデメリットもあるので注意してください。
平日の日中など営業時間が長いとは言えない
ハローワークは公共機関の一つであり、基本的に営業時間は平日17時30分までとされています。
現職と並行してハローワークを利用する場合、決して活用しやすい営業時間とは言えないでしょう。
平日の日中に頻繁にハローワークに通うのが難しい人は、書類提出などはインターネット経由で行うなど、時間をうまく調整しましょう。
面接やセミナーなどのクオリティが庁舎や職員によって異なる
ハローワークは全国各地に数百拠点があるため、面接やセミナーなどのクオリティはすべて同一とは限りません。
庁舎や職員によっては丁寧に対応してもらえる場合もあれば、あまり丁寧とは言えないケースもゼロではありません。
また、面接対策やセミナー開催が実施されているかどうかもハローワークごとに異なるため、事前に確認が必要です。
さらに利用者数が多いハローワークであれば、なかなか予約が取れないことも考えられるので、早めに予約しておきましょう。
大企業や高収入の求人が多いとは言えない
ハローワークの求人のほとんどは地元の中小企業のものです。そのため、大企業や高収入の求人はあまり掲載されていないと認識しておきましょう。
ただし、中小企業でも希望の条件を満たしているケースがあるかもしれません。
企業名や収入面以外のポイントからも、一度ハローワークの求人をチェックすることをおすすめします。
ハローワークで条件の良い求人を探すための注意点3つ
ハローワークには数多くの求人が掲載されています。
その中から良い条件の求人を探すために、以下の3つのポイントに注意してください。
給与や休日数など基本的な情報をしっかりチェックする
求人情報は一部分だけでなく、全体的な情報をチェックして応募するかどうか決めましょう。
例えば業務内容がマッチングしていても、給与や休日数が少なければ働き続けられないという可能性もゼロではありません。
応募前に不明点があれば、窓口の職員に質問することをおすすめします。
長期間掲載されている求人に注意する
ハローワークの求人は、掲載期間が短い方が人気が高い傾向にあります。
反対に、長期間掲載されている求人には注意してください。
一概には言えませんが、長期間掲載されている求人は「人気が無く応募者が少ない」「内定や入社が決まっても、すぐに辞退や退職になる」などの可能性が高いと言えるでしょう。
ハローワークに通うたびに、興味のある求人以外にもずっと掲載されている求人が無いかも併せてチェックしましょう。
ハローワークの求人だけでなくホームページなども併せてチェックする
ハローワークの求人票だけでは、業務内容や勤務条件など最低限のことしかわからない可能性もあります。
企業の雰囲気や理念などを把握するには、ハローワークの求人だけでなくホームページなども併せてチェックしましょう。
ハローワークの求人とホームページで内容が異なっていないか、しっかり確認することをおすすめします。
ハローワークの利用がおすすめな人の特徴3つ
ここでは、ハローワークの利用がおすすめな人の特徴について3つ紹介します。
求人サイトに載っていないような地域に特化した求人を探したい人
一般的な就職・転職エージェントに載っている企業は、掲載料を支払っています。
掲載料がネックとなり、条件が良くてもなかなか求人を出せないという企業は少なくありません。ハローワークは企業側もコストをかけずに求人を出せるため、地域に特化した中小企業でも掲載しやすいという特徴があります。
求人サイトに載っていないような地域に特化した求人に応募したい人は、ハローワークの利用がおすすめです。
就職活動にかける時間に余裕がある人
先述したように、ハローワークは基本的に平日の日中しか営業していません。
そのため現職と並行するのは難しく、就職活動にかける時間に余裕がある人の方が利用しやすいと言えるでしょう。
特に利用者数が多いハローワークは予約枠が限られているため、時間の融通が利く人におすすめです。
企業ブランドや収入よりも就業自体を目的としている人
ハローワークには、大企業や有名企業の求人はほとんどありません。そのため企業ブランドや高収入にこだわりだある人は、ハローワーク以外の求職活動をした方がいいでしょう。
ハローワークは求人数が多く、就職に関するサポートも無料で活用できるメリットがあります。すぐに仕事を見つけたい人も、窓口の職員に相談しながら効率的に終活を進められるでしょう。
企業名や収入よりも就業自体を目的としている人は、ハローワークを活用しましょう。
ハローワークを利用する手順
ハローワークを利用するおおまかな手順は以下の通りです。
求人申込み書を作成する
最寄りのハローワークで、求人申込み書を作成します。
初回登録は自分が住んでいるエリア、いわゆる管轄内のハローワークでしか行えないため注意してください。氏名や住所などの基本情報の他に、希望の職種や今までの経験なども併せて記載します。
なお、求人申込み書はインターネットでも作成して提出できるので、時間が無い人はぜひ活用してみてください。
ハローワークカードを発行する
ハローワークカードとは、ハローワークの窓口を利用する際に必要となるカードです。
毎回忘れず持参しましょう。
求人を検索し応募する
ハローワークにある求人端末を用いて、希望の求人情報を検索します。
求人数は膨大なので、条件の優先順位をあらかじめ付けておき、効率的に検索できるようにしておきましょう。希望の求人があれば、窓口の職員経由で企業に連絡が行きます。
応募に関して不安な点があれば、この時点で職員に相談しましょう。
面接の準備をする
ハローワークでは模擬面接や書類作成など、就業に関する幅広いサポートがあります。
内定を獲得するため、しっかり準備しておきましょう。
内定を獲得する
無事に選考をクリアしたら内定獲得となります。
勤務地や給与などの条件を満たしているかなどの最終意思確認後、入社決定となります。
ハローワーク以外の求人の見つけ方3選
最後に、ハローワーク以外の求人の見つけ方について3つ紹介します。
友人や知人に紹介してもらう
友人や知人経由で仕事を紹介してもらえるケースがあります。
友人や知人が勤めている企業に求人があれば、人事に取り次いでもらえるか相談してみましょう。積極的に友達紹介制を採用している企業であれば、すぐに採用される可能性も高いでしょう。
ただし、友人や知人の勤めている企業がベースとなるため、必ずしも自分の希望条件を満たしているとは限らないという点に注意してください。
各企業のホームページや窓口から応募する
各企業のホームページや窓口に、連絡先や応募フォームが設けられている場合があります。
ホームページや窓口は、企業の理念や雰囲気を知った上でそのまま応募できるという点で効率的と言えるでしょう。
しかし、希望の企業が決まっていない場合、応募できないため注意してください。また、1社ごとに応募しなければならない上に、企業によってはホームページや窓口に応募のための連絡先やフォームが無いケースもあります。
各企業のホームページや窓口からの応募は、応募したい企業が決まっている場合かつ連絡先やフォームがある場合に活用しましょう。
就職・転職エージェントで探す
様々な企業を効率的にチェックし応募したい場合、就職・転職エージェントの利用がおすすめです。
就職・転職エージェントは基本的に無料で利用でき、コンサルタントが内定獲得までしっかりサポートしてくれるというメリットもあります。
各サービスによって取り扱っている求人の数や特徴が異なるので、自分に合ったものを選びましょう。
大手就職・転職エージェントであれば、求人の取り扱い件数や職種が多いという特徴があり、選択肢を広げるという点で登録しておいて損は無いでしょう。
また、特定の職種に特化した就職・転職エージェントもあります。求人数が多くない場合でも、他のエージェントではなかなか見つけられない求人が見つかる可能性も高いです。
例えば「コウジョブ」は全国の工場の仕事だけをまとめた専門求人サイトで、工場仕事に興味がある人はぜひチェックしてみてください。
就職・転職エージェントはそれぞれの強みを活かすために、複数登録することをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、ハローワークの概要やメリット・デメリットについて解説しました。
ハローワークは厚生労働省が運営する機関で、就業の最後のセーフティーネットとして幅広いサポートを無料で受けられます。
求人数が多く就活に関するサポートが手厚いというメリットがある一方、平日の日中しか営業していない、サポートの質がハローワークによって差があるなどのデメリットもあるので注意してください。
ハローワーク以外に各企業のホームページや窓口、就職・転職エージェントからの応募もおすすめです。各求職サービスをうまく活用して、理想の仕事先を見つけましょう。