仕事探しをする手段として、ハローワークを利用する人もいるでしょう。
ハローワークは全国各地にあり、どこに行けばいいのか迷ってしまうかもしれません。
管轄外のハローワークでは「できること」「できないこと」があるので、あらかじめ把握しておくことが大切です。
ハローワークの基本的な使い方や取り扱い仕事などについても解説しているので、ハローワークの使い方や求人に興味がある人は人はぜひチェックしてみてください。
- ハローワークは全国各地にあるけれどどこにいけばいいの?
- 管轄外のハローワークでできること・できないことは?
- そもそもハローワークはどのように利用すればいい?どんな仕事がある?
どこに行けばいい?ハローワークの“管轄”とは
ハローワークは全国各地にあり、どこに行けばいいのか、どこのエリアでもいいのか迷ってしまう人もいるかもしれません。
最初に、ハローワークの管轄について解説します。
ハローワークは管轄内・管轄外がある
ハローワークは住んでいるエリアごとに管轄が決められています。
手続きや目的によっては管轄内外関わらず、どのハローワークでも利用可能ですが、管轄内でしかできないものもあります。
そのため、ハローワークの手続きや目的を事前に明らかにした上で利用するハローワークを決めるようにしましょう。
また、ハローワークは行政機関なので土日祝や長期休暇などは営業していないため注意してください。
ただし、長期休暇とは年末年始のことで、ゴールデンウイークやお盆シーズンなどは営業しています。
自分の管轄の調べ方
自分の管轄は厚生労働省のサイトから調べられるので、実際に利用する前に確認しておきましょう。
公共職業安定所一覧から自分が住んでいる都道府県を選び、管轄一覧表をチェックします。
管轄一覧表にある管轄区域を選び、その中に表示されているハローワークは自分の管轄となります。
管轄内でしかできないことは?
管轄内のハローワークでしかできない手続きとして、以下のようなものが挙げられます。
雇用保険や失業保険の手続き
雇用保険や失業保険の手続きなど、お金が発生する手続きは原則として管轄内でしか行えません。
このような保険の手続きを進めるためには、本人確認書類や印鑑などの他に雇用保険被保険者離職票や雇用保険被保険者証などの持ち物が必要となります。
前職を退職する際に、必要書類を用意してもらうように依頼しておきましょう。
各種助成金の手続き
各種助成金は事業主向けの手続きとなります。
雇用の安定や職場環境の改善、従業員の能力向上などに関する助成金が必要な場合に手続きを行います。
助成金を申請するためには様々な条件があるので、事前に厚生労働省の「雇用・労働分野の助成金のご案内」などをチェックしておきましょう。
ハローワークの初めての登録
ハローワークを利用するには情報を登録し、ハローワークの発行が必要となります。
ハローワークカードを受け取った後は管轄外を利用可能となりますが、初回登録は管轄内でしかできません。
初回登録時には必要な持ち物は特にありませんが、すぐに求人に応募したい場合は履歴書があると便利です。
管轄外でもできることは?
一方、以下のような手続きや業務は管轄外のハローワークでも対応可能です。
職業相談やセミナー参加
職業相談やセミナー参加など、就活や転職のサポートとなるイベントは管轄外のハローワークからでも可能です。
ただし、先述したように初回登録は管轄内で行う必要があります。
エリアや時間帯によって職業相談やセミナーの混み具合などは異なるので、自分が参加しやすいハローワークを選ぶことをおすすめします。
また、ハローワークによって職員の対応やセミナーのクオリティの差があるので、自分に合ったところを選ぶようにしましょう。
求人検索や求人の申込み
各ハローワークには求人検索端末が設置されています。
ハローワークカードを利用すれば、管轄外でも求人検索端末を利用できます。
そのエリアの求人を検索したい場合は、管轄外でもそのハローワークを活用するといいでしょう。
紹介状の発行
招待状の発行は、管轄外のハローワークでも対応可能です。
招待状とは、ハローワークで求人に応募する際、ハローワークから企業に発行してもらう書類のことです。
どこのハローワークからでも発行可能ですが、当日企業に繋がらなかった場合、後日招待状をハローワークに取りにいかなければならない点に注意してください。
ハローワークの基本情報
ここではハローワークの基本情報について解説します。
ハローワークの使い方
ハローワークのおおまかな使い方は以下の通りです。
管轄内のハローワークで初回登録・ハローワークカードの発行を行う
先述したように、初回登録は自分の管轄内のハローワークで行いましょう。
求人検索や求人応募のために必要なハローワークカードを発行すれば、どこのハローワークでも利用できるようになります。
求人検索端末などで求人を探し応募する
各ハローワークにある求人検索端末などを活用し、求人に応募しましょう。
各ハローワークの求人検索端末を利用すればそのエリアに特化した求人を見つけやすいというメリットがあります。
ハローワークに足を運ぶ時間が無い場合は、ハローワークインターネットサービスを利用すればスキマ時間で求職活動を行えます。
書類作成や面接などの対策をする
求人に応募したら、選考をクリアするために書類作成や面接の対策を行いましょう。
選考に自信が無い場合でも、職員が書類添削や面接練習などのサポートをしてくれるため心配ありません。
また、各種セミナーなどを活用すれば、就活・転職活動に関する知識も身に付けられるので積極的に参加しましょう。
選考をクリアし内定を獲得する
応募した企業の選考をクリアすれば、無事に内定獲得となります。
内定獲得後は最終意思確認をして、入社決定となります。
ハローワークを利用する際の持ち物
ハローワークの初回登録時には、特に必要な持ち物はありません。
すぐに就活・転職活動を始めたい場合、履歴書を持っておくと便利です。
ただし、雇用保険や失業保険などお金が発生する手続きや管轄変更手続きの際には、関連する書類や印鑑が必要となるため事前にチェックしておきましょう。
ハローワークの取り扱い求人例
ハローワークは一般的な就活・転職エージェントと同様に、様々な雇用形態や職種・業種の求人を取り扱っています。
2023年1月時点で全国各地の全求人数は約110万件を超えており、幅広い選択肢から仕事を探せるでしょう。
契約社員の事務職や正社員の受付業務、パートの調理業務など、雇用形態や職種も多岐にわたります。
どのような仕事が向いているかわからない人は、ハローワークの職員と相談しながらぴったりの仕事を見つけるといいでしょう。
ハローワークに行く前にどのような求人があるかチェックしたい場合、ハローワークインターネットサービスを活用してみてください。
ハローワークに関する注意点3つ
ハローワークを利用する際には、以下の3つの点に注意しましょう。
引越しの際には管轄変更手続きを行う必要がある
引越しで住所が変わる場合、現在住んでいる管轄のハローワークで「住所変更の用紙」を入手しましょう。
新しい住所のハローワークに提出する必要があるので、引越し前に住所変更の用紙はゲットしておくようにしましょう。
また、住所変更の用紙以外にも以下の持ち物も必要となります。
- 新しい住所の住民票の写し
- 雇用保険受給資格者証
- ハローワークカード
- 印鑑(シャチハタ不可)
手続きがスムーズにできなければ、管轄変更がすぐにできず、一部手続きに支障をきたす可能性もあるため注意してください。
自宅から遠い管轄で紹介状を発行すると労力がかかる可能性がある
先述したように、一部手続きは管轄外のハローワークでも対応してもらえます。
しかし、自宅から遠い管轄を利用すると様々な余計な労力がかかる可能性もあるため注意してください。
例えば紹介状を管轄外のハローワークで発行すると、発行したタイミングで企業と連絡が取れなければ、後日同じハローワークに紹介状を取りにいかなければなりません。
企業との連絡が取れなくなるたびに遠い管轄のハローワークに通うのは、時間や労力だけでなく交通費も無駄になってしまうでしょう。
特別な事情が無い限り、自分の管轄のハローワークを利用することをおすすめします。
窓口によっては利用できる人が限られている
ハローワークは全国各地どのエリアでも利用可能ですが、窓口によっては利用できる人が限られています。
例えば、新卒応援ハローワークは大学卒業見込み者や第二新卒に特化したハローワークで、該当者のみがセミナーや合同イベントなどに参加できます。
マザーズハローワークは仕事と子育てを両立させたい母親をメインターゲットとした窓口で、キッズスペースが設けられている点も魅力の一つと言えるでしょう。
このような専門的な窓口はターゲットが絞られている一方、ニーズに合った手厚いサポートを受けられるというメリットもあります。
ハローワーク以外の就職・転職活動方法3つ
最後に、ハローワーク以外の就職・転職活動方法について3つ紹介します。
友人や知人に紹介してもらう
友人や知人が紹介可能な職場に勤めている場合、伝手で就職できるかもしれません。
特に飲食店や工場などは紹介制を積極的に採用しているケースも多いので、紹介してもらえる可能性も高いでしょう。
ただし、友人や知人に紹介してもらう場合は職種や業種を選べないという点に注意してください。
また、万が一内定辞退や早期退職となった場合は友人や知人に迷惑をかける可能性もあるため、しっかり検討した上で就職・転職活動をしましょう。
企業のホームページや窓口から応募する
企業のホームページや窓口からの応募も、就職・転職活動の一つの手段です。
就職・転職エージェントに載っていない中小企業などは、求人掲載費がかからないという点でホームページや窓口から採用活動を行っている可能性もあります。
地元の中小企業などに応募したい人は、ホームページや窓口をチェックしてみてください。
ただし、就職・転職エージェントと比較すると効率的な活動とは言えない点に注意しましょう。
応募は1件ずつしかできないため、複数の企業に応募したい人は労力や時間がかかると認識しておきましょう。
また、希望の企業が必ずしもホームページや窓口で採用を実施しているとは限らない点も注意が必要です。
就職・転職エージェントを活用する
効率的かつ高確率で就職先や転職先を決めたい人は、就活・転職エージェントの利用がおすすめです。
多くのサービスは無料で利用できる上に、コンサルタントによる手厚いサポートを受けられるので就活・転職活動が初めてという人でも活用しやすいでしょう。
就職・転職エージェントには大きく分けて総合型と特化型があります。
総合型は職種や業種、エリアを全体的に取り扱っており、選択肢を増やすために登録しておいて損は無いでしょう。
代表的なものにリクナビNEXTやマイナビエージェントなどがあります。
一方、特化型は特定のエリアや業種を専門的に取り扱うエージェントです。
求人数は少ないものの、特定のエリアや業種に対する深い情報をチェックでき、地元の中小企業などに就職したい人などにおすすめです。
例えば「コウジョブ」は工場求人に特化した求人サイトです。
工場に関する雇用形態や業務内容などを組み合わせて幅広い選択肢からチェックしたい人は、ぜひコウジョブを活用しましょう。
まとめ
今回の記事では、ハローワークはどこに行けばいいかについて解説しました。
ハローワークには管轄内と管轄外があり、それぞれ対応できる手続きが異なります。
ハローワークの初回登録や雇用保険や失業保険の手続き、各種助成金の手続きなどは管轄内でしか行えません。
職業相談やセミナー参加、求人検索、紹介状の発行などは管轄外でも対応しています。
ハローワークは地元の中小企業などの求人を取り扱っていたり、就活に対する手厚いサポートがあったりするメリットがありますが、他の就活・転職活動方法も併せてチェックしましょう。
友人や知人からの紹介、企業のホームページや窓口からの応募、就職・転職エージェントの活用など自分に合った方法を取り入れてみてください。