残業をしている人こそが「頑張っている人」であるという考え方は、古いと言わざるを得ません。
「コストパフォーマンス」や「タイムパフォーマンス」という言葉が浸透していることからも、やったことに対してどのくらいの成果が得られているかを重視する企業や人が増えています。
この傾向は、工場でも同じです。
「工場は給料が良さそうだけど、残業が多いのではないかと不安」
「工場勤務を検討したいが、プライベートの時間も大切にしたい」
そんなあなたのために、労働基準法やサブロク協定というような難しい言葉が飛び交う「工場の残業」の実態について、徹底的に解説します。
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工場勤務の残業は多いの?
工場勤務に限らず、残業が多くなってしまう部署や時期が存在します。
工場勤務の中にもさまざまな部署がありますから、受け持つ作業内容や時期によって差が出てしまうのが現実です。
時間外労働の実情について、厚生労働省が調査した結果を見ると、1ヶ月に45時間を超える時間外労働をしている人がいる業種の中で、工場勤務として従事することの多い「製造業」は約11〜15%「食品製造業」で約10%となっています。
飲食店は約13%、貨物取扱業で約20%ですから、工場勤務の数字は多いとは言えません。
とは言え、ほとんどの工場が24時間稼働しているため、残業が必要になってしまう可能性が高いようです。
作業や交代のタイミングは、あなただけで決められるものではありませんから、小さな残業の積み重ねで「残業が多い!」と感じる方が多いようです。
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残業が増える理由
なぜ残業が必要になるのでしょうか。
特に多い理由を3つご紹介します。
- 人員不足
- 繁忙期
- 機械トラブル
理由を知ることで、対策できることもありますからぜひ参考にしていただければと思います。
人員不足
残業が発生する理由として、慢性的な人員不足があげられます。
日本全体で少子高齢化が進む中で、特に30代以下の若年層と言われる年代の人口が減っているのが原因です。
若年層が少ないということは、実働部隊として働くことができる人員が不足することになります。
人数が少ない場合、一人ひとりが受け持つ作業量が増えますから、結果的に時間内に終わらず残業することになるのです。
繁忙期
繁忙期は、いつもよりもたくさん作業をしなければならないため、残業の原因となります。
どの工場で働くかによって繁忙期の時期も期間も異なりますが、まったく繁忙期のない工場はないでしょう。
自動車や大型家電の製造に関わる工場であれば、ボーナスや新生活シーズンといった消費者の行動が活発になる時期に合わせて生産を増やします。
食品の加工や製造をする工場ですと、バレンタインやお正月のような”季節ごとのイベント”に影響を受けて生産量が増えるようです。
部品工場や仕分け作業においては、明確な繁忙期は少ない傾向にあります。
しかし、車をたくさん作るためには車の部品が、パソコンや冷蔵庫をたくさん作るためにはその部品が大量に必要になりますから、世間の動向に合わせてある程度の変動は覚悟しましょう。
機械トラブル
工場での仕事は、たくさんの機械を利用して成り立っていますから、そうした機械にトラブルがあれば仕事が止まってしまいます。
工場で利用している機械に不調が出た場合、詰まったものを取ったり、油をさせば「すぐに元通り」とはいきません。
専門の技術者を呼び、原因を確認して修理や調整を行うことになります。
トラブル発生から解決までの時間が長ければ長いほど、残業の可能性が高まってしまうのです。
事故や操作ミスによって起こることもありますから、スムーズな作業で残業を回避するという意味でも、正しい操作や安全な取り扱いを意識しなければなりません。
残業で稼ぐことはできる?
たくさん残業をすることで、給料を増やすことができる場合があります。
しかし、残業は無限ではありませんし、体力的にも生活リズムの面でも、少ないに越したことはありません。
残業に関するルールを見ていきましょう。
時間外勤務の上限
残業時間について、労働基準法で以下のように定められています。
1日8時間まで
週40時間まで
この決まりを超えて残業時間を増やしたり、休日出勤をするためには、企業と労働者が「労使協定」を結ぶ必要があります。
協定は、あくまで必要な残業時間を確保するために定めるものなので、上限なく残業するようなことはありません。
この協定は、労働基準法第36条に定められた労使協定、通称「36(サブロク)協定」といい、繁忙期の「決まった期間だけ上限となる時間を増やす」というように決めていきます。
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働き方と給与計算の方法
労働基準法は、労働時間の延長をした場合や休日に労働した場合は「割増賃金」を支払う必要があると定めています。
支払い条件 | 割増率 |
---|---|
法定労働時間を超えた時(1日8時間/週40時間) | 25%以上 |
時間外労働が限度時間を超えた時(月45時間/年360時間) | 25%以上を超えるように務める |
時間外労働が月60時間を超えた時 | 50%以上 |
夜勤などで深夜に労働した場合は、残業をしなくても25%の割増となり残業をするとさらに割増となります。
労働時間と残業時間のカウント方法は、労働制度によって異なります。
- 休日はカレンダー通りで、1日8時間勤務を「通常の労働時間」
- 繁忙期や閑散期に合わせて働く時間が変動する「変形労働時間制」
- あらかじめ定められた総労働時間内であれば、出社や退社の時間を従業員が決める「フレックスタイム制」
給与計算の方法に合わせて、残業時間のカウント方法は異なりますが、定められた時間以上に働いた分は割増計算となります。
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残業を避ける方法
残業を避けるためにはどうしたら良いのでしょうか。
たくさん稼げたとしても、残業ばかりでは体力的にも精神的にも辛いでしょう。
完全にゼロにするのは難しくても、できるだけ残業をせずに働く方法をご紹介します。
残業の少ない部署で働く
残業が少ない企業や、部署で働くことで残業を避けることができます。
大きな企業は人や資金が揃っていて、コンプライアンスなど会社を健全に運営して行こうとしている傾向が強いからです。
同じ企業の中でも、受け持つ業務によって忙しさや人数は違います。
例えば、営業職や介護職は「相手あっての仕事」ですし、担当が決まっていたり就業人数が少なかったりと、一人一人の仕事量が多いようです。
一方、工場は大きな企業が運営している場合が多く、生産量や業務内容が明確に決まっており計画的に仕事が進みます。
残業が増えることが予想される繁忙期には、その期間に合わせて期間工を雇うなど安全で効率的な仕事ができるよう考えられています。
仕事を探す際には、どんな会社のどんな仕事をする部署で働くのかを考慮しましょう。
仕事がしやすい環境を作る
「仕事が終わらないから残業をすることになる」のですから、効率的かつ確実に仕事を進める環境が残業を無くします。
職場環境と言われると、とても難しいことのように感じるかもしれません。
しかし、私たちが身近なことに少し注意を向けるだけで変えることができます。
整頓や清掃に気をつけて職場を清潔に保つことで、集中して健康に働くことができるだけでなく、怪我の防止にも繋がりますし、道具の紛失や機械の破損も減り一石二鳥です。
他にも、上司や同僚とは正確な「報連相」を徹底することで、ミスや勘違いを防ぐことができます。
ミスによる業務の増加は、企業側にとっても私たちにとってもマイナスです。
まずは身の回りの整理整頓や清掃、こまめなコミュニケーションから始めてみましょう。
面接時に希望を伝える
面接のさいには、必ず残業の程度や状況を聞いておくとともに、あなたの希望を伝えるようにしましょう。
プライベートな時間といっても、そこで行うのは遊びや睡眠だけではありません。
通勤にも時間が掛かりますし、お子さんの世話や、介護、副業をしている場合もあります。
もちろん、大切な人とのデートや趣味の時間も大切です。
「残業はしたくない」と言ったら採用されないかもしれないと不安に思うかもしれません。
しかし、企業側にとっても人件費は無限ではありませんから、残業をさせずにすむ方が良いのです。
残業をしなくてもきちんと仕事を終わらせることができるのが、お互いのためになります。
面接では、やる気やスキルだけでなく、生活環境や希望する働き方もしっかりと伝えるようにしましょう。
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働き方改革はどんな影響を与えているのか
仕事をしていく上で気になる単語として「働き方改革」という言葉を耳にします。
一体どんな改革が行われて、私たちへの影響はどのくらいあるのでしょうか。
働き方に関しては、今までも「労働基準法」で細かく定められていました。
しかし、残業時間の上限に関してはあくまで”目安”であり、法的な拘束力が無い状態です。
サブロク協定に加えて、人手不足や繁忙期であるなどの「特別条項」を労使協定に加えることで無制限に延長できてしまいます。
そこで、働き方改革によって「たとえ特別な事情があっても超えてはいけない上限」が設けられました。
- 特別条項に上限を設ける(月100時間以内・2~6ヶ月の平均残業時間が80時間以内)
- 非正規社員の賃金を正社員に対して80%まで引き上げることを目標とする
- 非正規社員の正社雇用やキャリアアップの推進
- 高齢者の就労促進
違反をすれば、従業員1人に対して1つの罪として刑事罰が課せられます。
経営者に対して、労働基準法第36条違反「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」となりますから、該当する従業員が5人いたら150万円の罰金、100人いたら3000万円罰金です。
良い影響
私たち就労者を守るための改革ですから、良い影響はたくさんあります。
- 仕事以外の時間を充実させることができる
- 心身ともに健康を維持できる
- スキルや収入のアップを目指しやすい
残業に忙殺されていては、趣味を持ったり家族と過ごす時間を実現するのは難しいでしょう。
さらに、睡眠時間を削ったり充分な休養が取れないために健康を害する可能性もあります。
自分の時間を確保できれば、ゆっくり休むことも楽しく過ごすこともあなた次第です。
できた時間で資格の勉強や副業を行うことでスキルアップやキャリアアップを狙うこともでき、収入の増加にも繋がります。
制限なく残業があって当たり前の状態だと、働く上でのモチベーションが下がるものです。
「どうせ残業になるのだから」と、ダラダラ作業してしまう人が増えるのが現実です。
残業を減らすことで、集中して時間内に終わらせるように作業をすることは、企業にとっても就労者にとってもメリットとなります。
注意したい影響
私たち就労者にとって、デメリットとなる場面もあります。
- 収入が減ることもある
- 仕事量は変わらない
- サービス残業の可能性がある
残業をすれば、基本給の他に割増された残業代が支払われますから、たくさん残業をすればそれだけ受け取る給与が増えるでしょう。
しかし、新たに定められた上限以上は残業することができないとなると、月に100時間以上の残業をしていた人にとっては、収入が減ることになります。
さらに、働ける時間が減っても終わらせなければならない仕事の量は減りません。
より効率の良い作業を求められますし、勤怠の打刻後に働くサービス残業や、職種によっては家に持ち帰って作業をすることで規則違反を隠蔽する企業もあるのが現実です。
もちろん、記録に残らない残業も上限を無視するのも「労働基準法第36条違反」ですが、従業員が自主的に行った場合、経営者は罰を受けないケースが多いようです。
なんの知識もなく、ただ言われるがままに残業をするのはおすすめできません。
また、せっかくプライベートな時間ができても、ただぼんやり過ごしていては収入が減っていくだけです。
今回ご紹介してきた「労働基準法」や「働き方改革」について、正しく理解して、あなたが心身ともに健康に安定した収入を得るために動くことが必要になります。
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まとめ
工場勤務における残業の実態についてご紹介しました。
- 工場での仕事はそのイメージよりも残業が少ない
- 残業のメリットは少しだけ給料が増えること
- 残業のデメリットは体力も時間も奪われること
- 小さな努力で残業は減らせる
- 働き方改革にもメリットとデメリットがある
工場というと、人も機械のように働き続けるようなイメージを持つ方もいるようです。
しかし、工場を持ってたくさん製品を作るということは、それだけ売り上げがあり設備や人に投資をする力がある企業であると言えます。
ですから、こういった大きな企業は、就業環境への配慮も手厚く安心して働くことができますから、工場で働く大きなメリットです。
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