「ガテン系」と聞いて、どんな仕事を思い浮かべるでしょうか。
- きつそう
- 給料が高そう
- マッチョじゃないとダメ?
そんなことはありません。
ガテン系と言われる由来から、どんな仕事があるのかやその魅力などさまざまな視点で解説します。
あなたの「ガテン系デビュー」徹底ガイドとして、魅力だけでなく注意点もお伝えしますから、ぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
ガテン系って何?
「ガテン」とは、納得がいく・よく理解できるといった時に使われる「合点がいく」と、了承を伝える「がってん!」を合わせた造語であると言われています。
ガテン系の意味・由来
もともとは、大手企業が1991年に発行した「土木・建築・整備士・調理師・ドライバー」といった、いわゆる肉体労働に関する求人情報誌の名称となったことで広まりました。
このジャンルに同じような求人誌が少なく、ガテンが最もメジャーとなったため、肉体労働や製造のような仕事をしている人を「ガテン系」というようになりました。
「ガテン系」と言われる仕事の特徴
おもに、製造や生産に関わる作業員や技術者を指すのが「ガテン系」です。
”関わる”といっても、製造や生産の範囲はとても広く、材料の調達から輸送し作り上げた後はそれを維持していかなければなりません。
例えばビルを作るとしたら、たくさんの材料が必要です。
土地をならしビルを建てたら、清掃したり修理したりしながら使っていくことになります。
こうした全ての工程で、必要とされる仕事が「ガテン系」と言われています。
- 建物を作る(建築・土木)
- ものを作る(製造・組立)
- 材料を調達する(採掘・林業・水産業)
- 輸送する(ドライバー)
- インフラ整備(修理・整備・清掃)
ガテン系の仕事はこんな仕事
それでは、ガテン系の仕事はどんな仕事なのか詳しくご説明しましょう。
きっとあなたも目にしたことのある仕事のはずです。
建設業や土木工事
家やビルを建てるだけでなく、ダムを作る橋を架ける、道路やトンネルを作るのも「建設業」や「土木工事」です。
こうした業種の中には、鉄や木といった材料の調達と加工を行う人、足場を組む人、内装に電気工事というようにさまざまなプロフェッショナルがいます。
ただ「体力がある」だけでは務まりません。
技術や知識をフル活用して、安全で正確な仕事をしなければならないのが現実です。
もちろん、新しく作るだけでなく補修やメンテナンスをしたり、修理をしたりするのも建設や土木工事の仕事となります。
他にも、リフォームや増築といった仕様の変更を実現するのも重要な仕事です。
あなたが住んでいる家や歩いている道路、買い物に行ったビル、日常生活において利用するほとんどのものが、建設業や土木作業によって作られています。
そう思うと、とても身近で重要な仕事であると感じますね。
運送・運輸業
荷物や人を運ぶ「運輸・輸送業」もガテン系の仕事であり、なくてはならない仕事です。
免許証さえあれば働くことができると思われる方もいるかと思いますが、利用する輸送手段は、自動車以外にも、鉄道や船、飛行機を利用した移動も含まれています。
さらに、小さな箱からコンテナ、食品や機械、人間と、運ぶものの種類も大きさもさまざまです。
普段あなたの家に荷物を届けてくれる運送屋さんも、旅行のために乗った飛行機も、この「運輸・輸送業」となります。
ただ運ぶだけでなく、荷物や乗客の整理や移動といった積み下ろし業務を行う必要があり、体力だけでなく接客が必要な場面もあるのが特徴です。
また、精密機器や食品といった特殊な環境で運ばなければならない品もありますし、海上コンテナのように緻密な計算の元動いている物には、取り扱うのに技術や知識が必要となります。
海外からの荷物が確実に届くのも、気軽に旅行ができるのも、ネットショッピングが便利に利用できるのも、全て運輸・輸送業が発達し正確に動き続けているからです。
工場作業
工場での作業は、製造や加工とさまざまです。
例えば車を作るとすると、鉄の板を裁断やプレスで加工したり、塗装や組み付けをしたりとさまざまな工程があります。
製造ラインに入って、そうした工程の一部分を任されるのが工場作業です。
作るものは多岐に渡り、食品や家具・家電、日用品とさまざまで、普段あなたも使っているもののほとんどが”工場”で作られています。
そう考えると、人々の生活を支える重要な仕事であることを実感しますね。
工場でのほとんどの作業は、マニュアルが用意されていて、特別な資格や知識がなくても働くことができますから、始めやすい仕事と言えます。
さらに、働いていく中で知識や経験を身につけていくことで目標を見つけることができる仕事です。
工場の繁忙期を考慮した「期間工」としてがっつり稼ぐこともできますし、生活環境に対して柔軟に対応できる「契約社員」や、知識を活かして安定を目指す「正社員」と雇用形態もさまざまで、あなたの希望や状況に合ったものを目指すことができるのも嬉しいですね。
他のガテン系の仕事と違い、出張や長期間の移動がないのも「工場作業」の特徴です。
ガテン系の魅力
この世界で生きる限り「ガテン系」の仕事は、誰にとっても重要でなくてはならない仕事です。
皆さんは「ガテン系」と言われて、どんなイメージを持つでしょうか。
- 給料がいい
- 力仕事で大変そう
- 危険な作業が多そう
- マッチョでかっこいい
さまざまなイメージがあるかと思いますが、ここからはこの仕事の魅力について知っていただこうと思います。
収入アップのチャンス
ガテン系の仕事は、力仕事や危険な作業が多いからこそ、給与が高い傾向があります。
建設や土木では特殊な機器が扱えるような資格や知識を持っていることで、さらに収入アップが見込めます。
運輸では、普通免許だけよりも大型や二種免許があればより高収入の役割を得られるでしょう。
このように、知識や資格があるに越したことはありません。
しかし、誰でもチャレンジすることができる仕事であっても、高収入が見込めるのが「ガテン系」です。
工場勤務では、しっかりとしたマニュアルがありますから、真剣に責任をもって目の前の仕事に向き合えるのであれば、あなたにも収入アップのチャンスがあります。
期間工として、各工場の繁忙期を支えていくことで、高収入を得ることも可能です。
性別を問わず活躍できる
仕事に性別は関係ありません。
「女性だから」
「男性だから」
「体が弱いから」
そんな理由で仕事を決めるのはおすすめできません。
女性で、現場監督をしていたり鳶職をしている方もいます。
大きなトラックを颯爽と操っている女性ドライバーも増えました。
男性だから「強くて力持ち」女性だから「かよわい」なんてことはありません。
作業着や現場仕事の道具を専門に取り扱うお店にも、女性用の作業着や軍手があったり、小さめサイズの取り扱いが増えています。
仕事をする上で大切なのは、性別や体格ではなく「責任を持って向き合えるか」どうかです。
もちろん。学歴や年齢も大きな障害にはなりません。
工場作業では、正しく機械を扱えば力や体格に関係なく作業が可能ですし、なんの工場で働くかによって、作るものや行う作業が変わりますから、あなたの体調や体格に合わせて選ぶのも良いでしょう。
ガテン系の注意点
給料が良くて始めやすい。いいことばかりと思われるガテン系の仕事ですが、もちろん注意しなければならない点もあります。
仕事は生活時間の中で大部分をしめていますから、デメリットもしっかり理解することで、より良い仕事探しをしましょう。
専門の資格が必要な職種がある
職種や作業内容によっては、資格が必要な場合があります。
例えば運輸業には、飛行機や船で荷物や人を運ぶことも含まれますが、誰でも簡単に取れる資格ではありません。
同じように、建設現場でも重機や特殊な機器を扱う場合、その資格や免許が必要になります。
電気工事のように感電や火災の危険がある内容の場合、資格がないと現場に入ることすらできないこともありますから、あなたが検討している仕事には資格が必要なのか確認しておきましょう。
怪我や事故の危険がある
事故が起きる、怪我をするといった危険が潜んでいます。
高いところでの作業や、足場が悪い環境、大きな機械が絶え間なく動いているというように、けっして「安全な環境」とは言えないのがガテン系の仕事です。
集中力を切らした瞬間の小さなミスが、大きな事故に繋がることもあります。
- 運搬中の転倒
- 高所からの落下
- 機械に巻き込まれてしまう
- 落下物や重機との接触
場合によっては、身体の一部を失ったり命の危険もあります。
柔軟性や体力がある方が良いですし、睡眠や休養を取るなど、自分が安全に集中して仕事ができる状態を保つ努力が必要です。
ガテン系の仕事がおすすめな人はどんな人?
ガテン系の仕事について、良い面と注意しなければいけない面の両方をご紹介してきました。
ここからは、ガテン系の良い面を最大限に活かして、働いていくことができる人はどんな人なのかご紹介しましょう。
体力に自信がある
体力自慢の方は「ガテン系」の仕事に向いています。
重いものを運んだり、長時間立っていたりと体力を使う場面が多いためです。
建設現場は炎天下であったり非常に気温が低い日があったりと、過酷な条件が予想されます。
そんな中で仕事をするのですから、基礎体力に自信があり安定して動くことができれば、活躍できるでしょう。
とは言え、仕事をしていく中で必要な筋力や体力はついていきます。
最低限、怪我なく集中して動ける程度の体力は必要ですが、最初からマッチョでなければならないことはありません。
過酷な環境が予想されるガテン系の仕事ですが、工場作業であれば屋内での作業ですから、気温や気象の影響を受けにくいので、立ち仕事をこなす程度の体力があれば問題ないでしょう。
ものづくりが好き
「ガテン系」の仕事として代表的な、建設も製造も「ものづくり」の仕事です。
建物を作るのも車を組み立てるのも、あなたの仕事でものが出来上がっていく瞬間に立ち会う仕事と言えます。
- 車の整備や改造が好き
- プラモデル作りが趣味
- DIYを楽しんでいる
そんな方には「ガテン系」の仕事がおすすめですし、やりがいや楽しみを感じながら働くことができるでしょう。
モテたい!と思っている
「ガテン系」はモテます。
どうしても肉体労働が多くなるため身体は引き締まりますし、日頃から安全を意識して仕事に取り組むため、日常でも広い視野で支えてくれるイメージがあるようです。
他にも、挨拶や勤務態度など礼儀正しく仕事をしているイメージがあるため、職場だけでなく、家族や友人を始めとした人間関係を大切にしていると感じる人が多くいます。
デートをするにも、結婚や子育てを考えていくにしても、お金があるに越したことはありません。
ですから、高収入が見込めて安定した生活が送れる仕事をしているというのも、大きなモテポイントとなっています。
こうした理由から、長く安心して付き合っていくことができる人として好印象なのが「ガテン系」です。
何より、一生懸命働く姿は、かっこいいものです。
あなたの頑張りに自信を持って働いていくだけで、かっこ良さは伝わります。
未経験からガテン系の仕事を始める方法
それでは、ガテン系の仕事に就く方法を解説していきます。
多少大変でも、やりがいや収入に繋がるだけでなくモテるなら「ガテン系の仕事やってみたい!」と思ったら、まずは求人を探しましょう。
仕事探しの方法
- ハローワーク
- 無料の求人雑誌
- 転職サイト
- 派遣登録
仕事探しの際に重要なのは、就職した後どんな生活がしたいのかを明確にすることです。
地元密着で、家から通うことのできる企業を探すなら、地域の情報誌やハローワークも活用できるでしょう。
しかし、検索できる範囲が狭いということは、選択肢も狭くなってしまいます。
目指す業界を専門に扱う求人情報サイトや派遣会社を利用すれば、給与や休日の日数、福利厚生など細かな希望から絞り込んでいくことも可能です。
ハローワークや地域の情報誌で求人の傾向をリサーチしつつ、専門分野に強い求人サイトや派遣会社でさらに細かく希望を絞っていくと良いでしょう。
成功の秘訣
初めての「ガテン系」で成功するためには、始めやすい職種を選ぶことが重要です。
いきなりパイロットを目指すのは難しいですし、運転が苦手な方が輸送業を目指すのも大変ですよね。
若さと体力に自信があるのであれば、鳶職や大工の世界で1から修行していく中で、資格を取ってステップアップしていくのも良いかもしれません。
しかし、やりがいや収入アップを感じられるまでに長い時間をかけて経験を積まなければならず、遠回りです。
すでに資格や経験を持っている方は、それを活かすことができる職場を見つける方がよいでしょう。
工場勤務なら未経験でも始めることができますし、フォークリフトなどの資格があればそれを活かすことができます。
もちろん、働いていく中で目指す職種や製造の工程ができたら、その仕事に合わせて資格を取得するのも良いでしょう。
工場求人専門サイトの「コウジョブ」なら、あなたの希望や得意な仕事を絞り込み検索することができます。
まずは、あなたの希望条件で絞り込んだ場合、どんな仕事があってどのくらいの収入が得られるのか調べてみましょう。
まとめ
「ガテン系」について、魅力と注意点をご紹介しました。
やりがいや収入の面で魅力の多い職種です。
一方で、怪我の心配や過酷な環境への不安もありました。
「ガテン系」といっても、その幅は広く、さまざまな仕事があります。
誰かの生活を支える重要な仕事ですから、自信を持って働いていくことができる素晴らしい職種です。
高収入の仕事で、安定した生活を目指して「ガテン系」を検討するのであれば、資格や免許証の制約が少なく、すぐに働くことができる「工場作業」を検討してみてはいかがでしょうか。
素敵!