ハローワークの求人がやばいと言われる理由について紹介します。
就活や転職活動において、ハローワークの利用を検討している人もいるでしょう。
しかし、インターネットなどで「「ハローワークの求人はやばい、ブラックだ」という声も見られ、利用するか迷ってしまうかもしれません。
ブラックな求人が多い傾向にある理由や見分け方、ハローワーク以外の就活・転職活動方法についても解説しているので、就活や転職活動に興味がある人はぜひチェックしてみてください。
- 就活や転職活動でハローワークは利用するべき?
- ハローワークの求人はやばい、ブラックと言われる理由は?
- ハローワーク以外の就活・転職活動方法はある?

そもそもハローワークとは
ハローワークとは、厚生労働省が運営する行政機関の一つで「公共職業安定所」や「職安」とも呼ばれています。
就業ができずに困っている人にとっての最後のセーフティーネットとしての役割があり、幅広い年齢層やライフスタイルの人たちをサポートしています。
職業紹介や雇用保険の手続き、就活に関するアドバイスなど利用者が就職するための手厚いサポートがあるので、仕事を見つけたい人は就活手段の一つとしてハローワークを活用してみてください。
ハローワークの求人数
2023年1月時点で「ハローワークインターネットサービス」の全求人数は約110万件を超えています。
エリアや職種・業種も多岐にわたり、様々な条件で絞っても理想の求人を見つけられる可能性が高いでしょう。
どのような求人に応募すればいいかわからない場合は、インターネットではなく直接ハローワークに行き職員に相談することをおすすめします。
ハローワークにやばい・ブラックと言われる求人が多い傾向にある理由は?
上記で述べたように、ハローワークに数多くの求人を取り扱っているというメリットがあります。
しかし、インターネットなどで「ハローワークの求人はやばい・ブラックが多い」という声も見かけられ、活用するか迷っている人もいるのではないでしょうか。
ハローワークの求人がやばい・ブラックと言われる理由として、以下の3つが挙げられます。
無料で掲載できるので真剣度が低い、広告費に余裕が無い企業でも求人を出せる
ハローワークは求職者だけでなく、企業も無料で利用できるというメリットがあります。
通常就活・転職エージェントに求人情報を載せるには広告費などが発生するため、求人に関するコストに余裕が無い企業は求人を出さないケースも珍しくありません。
どのような企業でも求人を載せられるというのはメリットである一方、デメリットにも繋がります。
コストをかけていない分、求人内容をくまなくチェックしていない、絶対に人を雇用したいと思っていないなどの企業もゼロではありません。
また、採用費を出し渋る企業は人件費なども出し惜しむ傾向があり、ブラック企業である可能性が高くなります。
雇用に関する真剣度が高い求人を探したい場合、企業が広告費を支払うサービスを利用した方がいいかもしれません。
どのような企業でも原則ハローワークは受理する
原則として、掲載の申請があればハローワークはどのような企業でも受理しなければなりません。
ただし、「内容が法令に違反している」「採用条件が著しく劣悪である」「反社会的団体に関係している」などの例外求人は掲載が認められません。
しかし、一般的にブラック企業と呼ばれる残業が多い、給与が安い程度の求人であればハローワークに掲載されるため、やばい・ブラックと呼ばれる求人も混ざってしまうということです。
年齢制限の記載が原則禁止されミスマッチが起こりやすい
平成19年10月の雇用対策法の改正により、企業は誰にでも均等に労働の機会を与えるという目的で年齢制限の記載が原則として禁止されました。
そのため、本来であれば適正年齢ではない業務内容であっても把握しづらく、実際に就職してから困惑するというパターンもゼロではありません。
また、年齢制限の記載ができる場合にも条件が設けられており、記載内容により企業と利用者との間に認識違いが生じる可能性もあります。
例えば、「35歳未満を募集(職務経験不問)」は問題ないですが、「35歳未満を募集(□□業務の経験のある方)」という書き方は認められていません。
経験が無ければ業務をこなすことが難しくても、このような表示であれば年齢が対象範囲であれば誰でもできるように感じられます。
年齢制限の記載の原則禁止によりミスマッチが怒りやすくなった点も、ハローワークがやばい・ブラックと思われる一因と言えるでしょう。
ハローワークでやばい・ブラックと言われる求人の見分け方3選
当然のことながら、ハローワークの求人すべてがやばい・ブラックというわけではありません。
ホワイトな求人に応募するためにも、ハローワークでやばい・ブラックと言われる求人の見分け方を把握しておくことが大切です。
ハローワークでやばい・ブラックと言われる求人の見分け方として、以下の3つが挙げられます。
- 長期的に募集をかけている
- 年間休日数が少なく年収が低い
- 従業員が10人未満、家族経営の求人
長期的に募集をかけている求人は人の出入りが激しい可能性が高い
ハローワークに掲載されている求人は、できる限り頻繁にチェックするようにしましょう。
長期的に募集をかけている求人は、人の出入りが激しくブラック企業である可能性が高いと考えられます。
求人内容自体にあまり魅力が無いケースもありますが、せっかく内定者が出てもすぐに退職となってしまい求人を掲載し続けなければならないケースもあります。
反対に、条件が良かったり人気が高かったりする求人はすぐに募集終了となる可能性が高いので、気になったら早めに応募するようにしましょう。
年間休日数が少なく年収が低い求人はブラックの可能性が高い
ブラック企業の特徴として、年間休日数が少なく、年収が低いというものが挙げられます。
このような特徴に当てはまる企業はブラックである可能性が高いので、求人内容をしっかり検討した上で応募するようにしましょう。
また、求人票と実際の勤務内容が違うケースもゼロではないので、職員と相談することもおすすめします。
従業員が10人未満、家族経営の求人はブラックの可能性が高い
従業員が10人未満の企業や家族経営の求人は、人手が少なくブラック企業の可能性が高いです。
また、規模が小さい企業は大手と比べて資本が少ないため、給与が低い傾向にあります。
ハローワークに掲載している企業レベルにはバラつきがあるので、中小企業でもホワイトな企業もあれば、労働条件が整っているとは言えないブラック企業もゼロではありません。
ブラック企業を避けるためにも、まずは規模が大きい企業をチェックすることをおすすめします。
ハローワークでの利用が向いている人の特徴3つ
ハローワークの求人はやばい・ブラックと言われる場合もありますが、誰にとっても不便というわけではありません。
以下のような特徴に当てはまる人は、ハローワークの利用が向いていると言えるでしょう。
- 地元で就職したい人
- 無料でアドバイスやセミナーを受けたい人
- 企業の規模やブランドにこだわりがない人
地元で就職したい人
ハローワークは主に地元の中小企業が求人を出しています。
このような求人は民間の就職・転職エージェントには載っていない可能性が高く、自分にぴったりの求人を見つけられるかもしれません。
各ハローワークはローカルならではの求人を取り扱っているので、自分では知りえなかった条件の良い地元の求人を教えてもらえる可能性もあります。
ハローワークの職員やセミナーによるサポートを受けながら地元で就職したい人は、ハローワークの活用が向いているでしょう。
無料でアドバイスやセミナーを受けたい人
ハローワークで開催されているセミナーや職員によるアドバイスは無料であるため、就活に関するコストを気にする必要がありません。
コストをかけずにアドバイスやセミナーを受けたい人にとっても、ハローワークの活用が向いていると言えるでしょう。
ただし、職員の対応やセミナーのクオリティは各ハローワークによって異なるため、地元のハローワークが必ずしもベストとは限りません。
一度ハローワークに登録すればどのエリアのハローワークを利用してもOKなので、自分に合った職員やセミナーがある所を探してみてください。
企業の規模やブランドにこだわりがない人
ハローワークはどの企業でも求人を掲載できますが、有名企業や大企業が掲載している可能性はほぼゼロと言えるでしょう。
ハローワークに求人を掲載している企業は、採用にかけるコストに余裕が無い、コストをかけたくないというような傾向が高く、中小企業や零細企業の可能性が高いです。
企業の規模やブランドにこだわりが無い場合、サポートを受けながら就職先を決められるというハローワークのメリットを存分に活かせるでしょう。
ハローワークの利用が向いていない人の特徴3つ
一方、以下のような3つの特徴に当てはまる人は、ハローワークの利用が向いていないと言えるでしょう。
- 一定のクオリティが保証された求人を求める人
- 現職の終業後や土日祝などにも求職活動をしたい人
- 大企業や有名企業に就職したい人
一定のクオリティが保証された求人を求める人
先述したように、ハローワークの求人は無料で掲載できるため、有料のものと比べると真剣に採用活動を行っていない企業も多くあります。
求人票の内容に誤りがあったり、人事が真剣に取り組んでいなかったりする可能性もあるので、一定のクオリティが保証された求人を求める人にはハローワークは不向きでしょう。
ブラック企業を避けて応募したい人は、企業が有料で求人を掲載している就活・転職エージェントなどの活用がおすすめです。
現職の終業後や土日祝などにも求職活動をしたい人
現職と並行して転職活動を行う人にとって、就職相談やサポートを受けられる時間帯は大切なポイントとなります。
ハローワークは行政機関の一つであるため、原則として平日の17時30分頃までしか営業していません。
ハローワークの営業時間は一般的な企業の勤務時間と重なる可能性が高いので、現職の終業後や土日祝に就職相談やサポートを受けたい人には利用が難しいでしょう。
大企業や有名企業に就職したい人
基本的に、ハローワークの求人に大企業や有名企業のものは限りなくゼロと言えるでしょう。
大企業や有名企業はコストをかけて有料の求人サイトを利用しているケースが多く、掲載料が無料のハローワークでは中小企業や零細企業の求人がメインとなります。
そのため、大企業や有名企業の求人を探している人はハローワークを活用してもあまり意味が無いでしょう。
ハローワーク以外の就活・転職活動方法3選
最後に、ハローワーク以外の就活・転職活動方法について3つ紹介します。
- 友人や知人に紹介してもらう
- 企業のホームページや窓口から応募する
- 就職・転職エージェントを活用する
友人や知人に紹介してもらう
友人や知人に求人を紹介してもらうメリットとして、紹介制ということで内定を獲得しやすい点や業務内容についてあらかじめ詳しく聞ける点などが挙げられます。
また、紹介した側もされた側もボーナスを貰えるケースもあり、紹介制は様々な特典が多いです。
しかし、自分の希望の条件に見合っているとは限らない点や、万が一早期退職となった場合は友人や知人に迷惑をかける可能性がある点については注意してください。
実際に働き始めてから理想とギャップがあったというリスクを避けるためにも、年収や休日数などはできる限り詳しく正確に聞いておきましょう。
企業のホームページや窓口から応募する
企業のホームページや窓口から応募すると、企業の内容をチェックした後そのまま応募に進めるというメリットがあります。
企業情報を1件ずつしっかりチェックしながら応募したい人におすすめの方法です。
ただし、応募したい企業が決まっていない場合、応募先を決定するまでに時間がかかってしまうため効率的とはあまり言えません。
就職・転職エージェントを活用する
主流な就活・転職活動方法として、就職・転職エージェントの活用が挙げられます。
エージェントは基本的に無料で利用でき、各業界のプロが書類添削や面接練習など手厚くサポートしてくれるメリットもあります。
各サービスによって特徴や強みが違うので、1つではなく複数登録し、うまく活用するようにしましょう。
リクナビエージェントやマイナビエージェントは「総合型」と分類され、全国各地の幅広い業種・職種の求人を網羅的に取り扱っています。
一方、コウジョブのような「特化型」のエージェントは、求人数の多さよりも専門的な要素が強いという特徴があります。
コウジョブは工場に関する求人を専門的に取り扱っているので、珍しい業務内容や雇用形態などの求人を見つけられるかもしれません。
自分のニーズや目的に合った就職・転職エージェントを選びましょう。
まとめ
今回の記事では、ハローワークの求人がやばいと言われる理由について解説しました。
ハローワークの求人は掲載が無料で、コストに余裕が無い・採用費をカットしたい中小企業や零細企業が多いため、やばい・ブラックと言われる求人が多くなる傾向にあります。
しかし、ハローワークには無料で就活サポートを受けられる点や地元で就職しやすい点などにおいてメリットがあります。
しっかり求人内容を検討した上で応募すれば、ホワイト企業に応募できる可能性も十分にあるでしょう。
ハローワーク以外でも紹介制やホームページからの応募、就職・転職エージェントの活用などがあるので、自分に合ったものを選びましょう。