工場勤務の年収は？給料が高い業種・企業も紹介！

「工場勤務は高収入って聞くけど実際どうなの？」「企業や職種によって年収に違いはあるの？」など、工場での年収について知りたい方も多いのではないでしょうか？

工場への勤務を考えている場合、リアルな年収は気になりますよね。

そこで今回は、他業種や年代別で比べた工場勤務の年収や、工場での年収を上げる方法など、工場勤務の年収について徹底解説していきます。

この記事を読むことで工場勤務のリアルな年収を知ることができ、工場での勤務を検討する際の参考にできますので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

工場で年収を上げるには？

• 手当を活用
• 資格を取得
• 役職に就く

工場はどんな人に向いている？

• 黙々と作業ができる
• 単調な作業の繰り返しが苦じゃない
• 立ち仕事でも大丈夫
• 変則的な就業時間でも平気

工場勤務の年収は高いの？

工場勤務の年収は高いのでしょうか？

ここでは、工場の年収についてさまざまなデータをもとに紹介していきます。

業種別で見る工場の平均年収

まずは、ほかの業種と比べて工場の平均年収はどうなのか、見ていきましょう。

国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果」を参考にすると、業種別の平均年収は以下の通りです。

【業種別の平均給与（参考：「平成30年分民間給与実態統計調査結果」）】

産業名	平均年収（万円）
建設業	501.5
製造業	519.5
卸売業、小売業	383.0
宿泊業、飲食サービス業	250.6
金融業、保険業	631.3
不動産業、物品賃貸業	445.9
電気・ガス・熱供給・水道業	759.0
運輸業、郵便業	444.6
情報通信業	622.4
医療、福祉	397.2
学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業	497.9
複合サービス業	363.3
農林水産・鉱業	311.6
業種平均	440.7

代表的な産業と比較すると、製造業の平均年収は低いわけではなく「工場は稼げない」というイメージを払しょくする結果です。

むしろ業種平均よりも高く、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「金融業、保険業」、「情報通信業」に次いで平均年収の高い業種となっています。

年代別で見る工場の平均賃金

続いて、年齢別で見ていきましょう。

厚労省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を参考にすると、年齢階級別平均月収（男性）は以下の通りです。

製造業の年齢階級別平均賃金（参考：令和2年賃金構造基本統計調査）

年齢（歳）	平均月収（万円）
～19	18.09
20～24	20.32
25～29	23.64
30～34	26.78
35～39	30.71
40～44	33.81
45～49	36.93
50～54	40.70
55～59	41.64
60～64	29.06
65～69	24.74
70～	23.71

年代が上がるにつれて経験が増え、役職が上がっていくため、給料も増えていく傾向にあります。

上記の表は月収ベースですので、年収を計算する場合は「それぞれの数値×12カ月+ボーナス・手当」となります。

後述しますが、工場勤務はほかの業種に比べて手当が充実しているため、基本給は低くても収入は高くなりやすいです。

雇用形態別で見る工場の給料

続いて、雇用形態別にみるとどうでしょうか。

厚労省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を参考にすると、令和2年6月の雇用形態別平均月収（男女計）は以下の通りです。

【製造業の雇用形態別平均賃金（参考：「令和2年賃金構造基本統計調査」）】

雇用形態	令和2年6月の平均月収（万円）
正社員	31.31
正社員以外	20.11

「令和2年賃金構造基本統計調査」では正社員とそれ以外での調査ですが、ここからもう少し具体的な雇用形態に分けて紹介していきます。

正社員の年収

正社員として工場勤務をする場合、上記の表のとおり月収は約30万円ほどです。

年収ベースにすると約360万円＋ボーナスや手当が含まれます。

もちろん役職や資格、年齢によって上下するため、中には600万円～800万円の年収になる場合もあります。

派遣社員の年収

派遣社員として工場勤務する場合、時給1000円～2000円の間での雇用になることが多いです。

工場や派遣会社、所有する資格によって時給は変わります。

例えば、時給が1500円とすると、「1500円/時間×8時間/日×実働25日＝30万円」の月収です。

派遣社員は正社員と違いボーナスがないため、「30万円/月×12カ月=360万円」の年収となります。ここにプラスして手当が付く場合もあります。

派遣社員のままだと昇給があまりないため、年齢によって給料が上がりにくい傾向にあるのが正社員との違いです。

そのため、年収を上げるなら経験を積んで工場からの信頼を得て、正社員への登用を目指しましょう。

アルバイト・パートの年収

アルバイトの場合、時給は1000円～1500円が相場です。ボーナスや手当もないため、これまで紹介した2つに比べると年収は落ちるでしょう。

ただ「子育ての合間に」「学校終わりに」「仕事との副業で」などの働き方ができるのが強みです。

特に製造業のアルバイトは接客業と比べると時給が高い傾向にあるため、収入の面ではかなりおすすめです。

期間工の年収

期間工は短期間でもガッツリ稼げるのが特徴です。

期間工は、働く期間が定められている契約社員のことで、給料としては月収25万円～30万円程度、ここに夜勤手当や満了慰労金などがつくため年収は400万～450万円が相場です。

主なメリットは寮が完備されていたり、食費が支給されたりと手当が充実していて、生活費がかなり抑えられることです。

そのため貯金がしやすく、1年で数百万円の貯金をためる人も少なくありません。短期間でガッツリ働きたい人におすすめの働き方です。

また、長く働きたい場合は大手メーカーへの正社員登用制度で正社員を目指すこともできます。

工場の平均年収が高いのはなぜ？

ここまで、工場勤務の年収についてさまざまな視点から見てきました。

製造業は、ほかの業種と比べても平均年収が高い傾向にあることはお分かりいただけたかと思います。

実は、工場勤務の平均年収が高いのにはいくつかの理由があるのです。ここでは、平均年収が高い理由を説明していきます。

まとめると以下の通りです。

手当が充実しているから

工場勤務は手当が充実しているため、平均年収が高くなる傾向にあります。工場勤務特有の手当をまとめると以下の通りです。

また、そのほかにも役職に対する手当や、期間工であれば水道光熱費、食費の手当、満了慰労金など、手当が充実しています。

繁忙期に残業代で稼げるから

工場勤務は残業代が付きます。

特に繁忙期は残業が多く、基本給が低くても残業代がかなりの割合を占めることも少なくありません。

深夜手当が高いから

工場は、1日の生産性を上げるために24時間稼働していることが多いです。

そのため、交替制で夜勤をこなすこともあります。その場合、深夜手当として基本給に+25％されるため、かなり稼ぐことができます。

「年収は高いけど…」工場の年収の注意点

工場の年収が高い理由を紹介しましたが、実は嬉しいことばかりではありません。

ここでは、工場ならではの注意点を紹介していきます。

まとめると以下の通りです。

1つずつ解説していきます。

ボーナスや手当の割合が大きい

工場の給料の注意点として、ボーナスや手当の割合が大きいことが挙げられます。

工場はボーナスや手当が多いことが平均年収が高い理由でしたが、ボーナスの金額はは会社の業績次第のため、会社の業績が悪いと給料にも影響してしまいます。

また、残業手当や深夜手当も時期によって変動するため安定しません。ボーナスや手当の割合が大きいことは、「不安定である」ことを意味します。

そのため去年の年収が高かったからと言って、今年も同じくらいもらえるとは限らないのです。

頑張っても年収に反映されないことも

工場の給料は、個人の能力とあまり関係がありません。

そのため、「こんなに頑張っている自分よりも、何もしてない先輩のほうが給料高い」というケースも少なくありません。

工場では営業のようなインセンティブもないため、「頑張っても給料に反映されない」といったことが起こります。

工場では個性や1人の頑張りよりも協調性を重視することが多いことは把握しておきましょう。

年功序列の要素が強い

工場は年功序列の要素が強い傾向にあります。

そのため昇給がしにくく、年収が思ったよりも上がらないと感じる場合が少なくありません。

繰り返しになってしまいますが「頑張っても給料に反映されない」と感じることも少なくないため、注意が必要です。

工場で年収を上げるには？

では、工場で働きながら給料を上げるにはどうすればいいのでしょうか？

工場で給料を上げるには以下の3つの方法があります。

1つずつ詳しく解説していきます。

手当を活用

工場勤務にはさまざまな手当があり、この手当を存分に活用することで年収を上げることができます。

特殊な作業環境や条件での勤務、夜勤、残業、休日出勤などを積極的に行うなどすると年収を上げられます。

また、社員寮や家賃補助、食費補助などの福利厚生がある工場も少なくありません。

資格を取得

工場勤務では資格を取得することで資格手当を取得できます。

また、資格の取得を補助してくれることも多いため、勤務しながら資格の技術向上、勉強をして資格を取得することで年収を上げることができます。

工場勤務で役に立つ主な資格をまとめると以下の通りです。

役職に就く

昇給して役職に就くことで年収を上げることができます。

例えば派遣社員や期間工であれば正社員登用制度を使って正社員になり昇給を目指すことができます。

正社員の場合は年功序列での昇給がほとんどなので、地道に会社からの評価を上げ、何年もかけて役職に就くことができるでしょう。

工場で年収が高い業種・職種は？

工場勤務の中でも、業種や企業によって年収に差があります。工場勤務の中でも比較的年収が高いのは、自動車や半導体、医療系などが主に挙げられます。

自動車工場は求人が多く、期間工などの求人も多数あります。そのため、ガッツリ稼ぎたい場合には自動車工場がおすすめです。

半導体は近年のスマホ・PCの普及から需要が高まっているため景気が良く、年収も高い傾向にあります。

専門的な知識を必要とする工場も年収が高いため、医療系は年収が高いです。

年収が高い職種としては、資格が必要だったり、危険なものを取り扱ったりする場合は高い傾向にあります。

例として、クレーンやフォークリフト、溶接工、機械の保全・メンテナンスなどは年収が高くなる傾向にあります。

工場勤務で年収が高い企業

ここでは一例として、工場勤務の中でも高年収と言われる自動車メーカーの概算年収を紹介します。（2020〜2021年の有価証券報告書より引用）

メーカー名	概算年収	平均勤続年数	従業員数
トヨタ自動車	858万円	16.2年	71,373人
本田技研工業	799万円	22.5年	35,781人
日産自動車	796万円	16.9年	22,825人
いすゞ自動車	759万円	19.0年	8,149人
スズキ	665万円	18.0年	16,073人
三菱自動車	652万円	15.3年	13,951人
SUBARU	651万円	16.0年	16,478人
マツダ	629万円	16.9年	22,611人

製造業の平均年収が500万円台のため、業界水準を大きく上回っていることが分かります。

上記で挙げた企業は、期間工などの求人については随時募集しているため、高収入の求人に応募したい方は要チェックです。

高年収で手当が充実！工場で働くには？

ここまで、工場の年収についてさまざまな側面から紹介してきました。

これまでの内容をまとめると、以下の通りです。

ここまで読んできて、工場での勤務に興味が湧いてきたのではないでしょうか。

最後に工場で働くにはどうすればいいのか、解説していきます。

未経験でも働ける？

工場で働くのに資格は必要ありません。

未経験でも稼げることが工場勤務の魅力でもあります。学歴や資格も関係なく、年齢や性別も幅広く募集していることが多いため、安心して就業できます。

もちろん、資格や経験があれば、その分優遇されます。働きながら資格を取得する人も多いため、年収を上げたいのであれば検討してみましょう。

工場はどんな人に向いている？

工場での作業内容は扱う製品やそれぞれの工場によって異なりますが、工場勤務特有の向いている人の特徴をまとめると以下の通りです。

1つずつ簡単に解説していきます。

黙々と作業ができる

工場勤務に接客などはなく、黙々と目の前の作業をこなしていく場合が多いです。

そのため、黙々と作業ができる人に向いています。

コミュニケーションが苦手でも問題なく、従業員の中にもコミュニケーションが苦手な方が少なくないため、コミュニケーション能力に自信がなくても働けます。

単調な作業の繰り返しが苦じゃない

未経験のうちは工場勤務の中でも「ライン作業」という作業を担うことが多いです。

ライン作業とは、担当する1つの作業をひたすら繰り返すため、単調な作業の繰り返しが苦でなければ安心して働くことができます。

慣れてくると何も考えなくても手を動かせるため、得意な人はかなり楽に働けますよ。

立ち仕事でも大丈夫

立ち仕事でも大丈夫であれば、工場で働くのはきつくないでしょう。

工場では立ちっぱなしの業務が多いため、肉体労働といえます。

そのため、体を動かして作業したい人や、健康のため体を動かしつつお金を稼ぎたい方には工場勤務がピッタリです。

変則的な就業時間でも平気

期間工や正社員の場合、交替勤務で夜勤を担当しなければならないことが多々あります。

そのため、生活リズムが変則的でも平気な場合は問題なく工場で働くことができるでしょう。

好条件の工場求人を探すならコウジョブがおすすめ

好条件の工場求人を探すなら、工場求人を専門に取り扱っている求人サイト「コウジョブ」がおすすめです。

コウジョブをおすすめする理由として、以下の3つが挙げられます。

コウジョブを利用して工場でのお仕事を探すことで「多くの工場求人の中から」「好条件・高収入の求人を」「エリアを気にせず」探せます。

そのため、自分だけに合った工場求人が見つかる可能性が高いのが特徴です。

工場への応募を検討している方はもちろん、まだ迷っている方や、とりあえず求人を見るだけという方も、思わず魅力的な求人に出会えるかもしれません。