- 製造業の平均年収を知りたい
- 条件によって製造業の年収がどうなるのか知りたい
- 製造業で年収を上げる方法を知りたい
「製造業の平均年収は?」
「製造業は稼げないイメージがあるが、実際どうなの?」
など、製造業の平均年収について気になっている方も多いのではないでしょうか。
製造業の平均年収は他の業界と比べても高いですが、雇用形態や企業規模など、条件によって年収は大きく変わります。
そこで今回は製造業の平均年収について、さまざまなデータをもとに詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読めば、製造業で高収入を得られるヒントが得られますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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製造業の平均年収は?
製造業の平均年収について、さまざまなデータをもとに見ていきましょう。
この章では、政府が調査した「賃金構造基本統計調査」のデータベースを参考に、製造業労働者の年収をまとめていきます。(参考:「賃金構造基本統計調査」)
製造業の平均年収ランキング
まずは製造業メーカーの平均年収ランキングから見ていきましょう。
業種別の平均年収ランキングは、以下の通りです。
業種(製造業) | (全体)平均年収 | (男女別)平均年収 | (年代別)平均年収 |
1位:たばこ | 769万円 | 男性:829万円 女性:538万円 | 20代:458万円 30代:689万円 40代:701万円 50代:999万円 |
2位:トイレタリー | 552万円 | 男性:608万円 女性:470万円 | 20代:449万円 30代:564万円 40代:661万円 50代:976万円 |
3位:総合電機メーカー | 545万円 | 男性:576万円 女性:441万円 | 20代:425万円 30代:567万円 40代:671万円 50代:864万円 |
4位:香料 | 480万円 | 男性:555万円 女性:410万円 | 20代:362万円 30代:496万円 40代:- 50代:- |
5位:化学メーカー | 475万円 | 男性:510万円 女性:392万円 | 20代:383万円 30代:490万円 40代:572万円 50代:716万円 |
6位:自動車/輸送機器メーカー | 473万円 | 男性:493万円 女性:391万円 | 20代:385万円 30代:500万円 40代:582万円 50代:755万円 |
7位:電子/電気部品メーカー | 471万円 | 男性:507万円 女性:373万円 | 20代:382万円 30代:475万円 40代:556万円 50代:694万円 |
8位:機械/電気機器メーカー | 463万円 | 男性:488万円 女性:381万円 | 20代:378万円 30代:469万円 40代:553万円 50代:699万円 |
9位:鉄鋼/金属メーカー | 455万円 | 男性:483万円 女性:365万円 | 20代:375万円 30代:468万円 40代:541万円 50代:665万円 |
10位:ゲーム/アミューズメント機器メーカー | 452万円 | 男性:483万円 女性:377万円 | 20代:352万円 30代:470万円 40代:541万円 50代:657万円 |
製造業で最も平均年収が高いのは「たばこ」、続いて「トイレタリー」という結果になっています。
「年代別」の製造業の平均年収は?
まずは、製造業の平均年収について年代別に見ていきましょう。
例として、大卒の平均年収を年代別にまとめると以下の通りです。
【製造業で働く労働者(大学卒)の平均賃金状況】
<男性>
年齢 | 年間給与算出*(円) (カッコ内は全業種大卒平均) | 年間賞与その他特別給与額(円) (カッコ内は全業種大卒平均) |
---|---|---|
年齢計 | 4,850,400 (4,738,800) | 1,916,000 (1,716,300) |
20~24歳 | 2,647,200 (2,745,600) | 414,000 (382,100) |
25~29歳 | 3,081,600 (3,205,200) | 1,064,300 (1,046,800) |
30~34歳 | 3,687,600 (3,949,200) | 1,377,100 (1,458,700) |
35~39歳 | 4,309,200 (4,670,400) | 1,646,300 (1,696,700) |
40~44歳 | 5,134,800 (5,352,000) | 2,026,600 (2,014,200) |
45~49歳 | 5,859,600 (6,183,600) | 2,428,800 (2,435,200) |
50~54歳 | 6,673,200 (6,819,600) | 2,995,600 (2,831,600) |
55~59歳 | 6,805,200 (6,714,000) | 3,042,300 (2,726,000) |
60~64歳 | 4,407,600 (4,462,800) | 1,507,600 (1,499,700) |
65~69歳 | 4,149,600 (4,588,800) | 621,100 (1,589,200) |
70歳~ | 4,216,800 (3,312,000) | 829,600 (871,200) |
<女性>
年齢 | 年間給与算出*(円) (カッコ内は全業種大卒平均) | 年間賞与その他特別給与額(円) (カッコ内は全業種大卒平均) |
---|---|---|
年齢計 | 3,350,400 (3,312,000) | 1,089,700 (977,200) |
20~24歳 | 2,624,400 (2,696,400) | 368,300 (376,300) |
25~29歳 | 2,878,800 (3,002,400) | 956,700 (944,100) |
30~34歳 | 3,372,000 (3,411,600) | 1,250,800 (1,155,200) |
35~39歳 | 3,690,000 (3,772,800) | 1,362,800 (1,293,200) |
40~44歳 | 4,269,600 (4,279,200) | 1,576,700 (1,561,900) |
45~49歳 | 4,838,400 (4,940,400) | 2,197,300 (2,000,100) |
50~54歳 | 5,536,800 (5,622,000) | 2,374,900 (2,319,500) |
55~59歳 | 5,728,800 (5,762,400) | 2,811,000 (2,226,9009) |
60~64歳 | 3,196,800 (4,495,200) | 723,700 (1,635,100) |
65~69歳 | 5,484,000 (4,645,200) | 1,542,000 (1,357,000) |
70歳~ | データなし (3,873,600) | データなし (806,100) |
(*:1カ月分の賃金額をもとに、年間の収入に換算)
製造業の平均年収は男性で約670万円、女性で約440万円です。全体平均と比べても製造業の「年間給与」「賞与」はともに上回っており、平均給与が高水準の業界と言えます。
年齢別に細かく見ると、どの年代でも「おおよそ平均程度の年収を獲得できている」と言っていいでしょう。年齢が上がるにつれて年収・賞与も上がっていき、50代後半で最も高くなります。
上記の表は「雇用形態」「地域」「企業規模」などをすべて含んだデータなので、就業する状況によってはさらに年収を上げることもできます。
「学歴別」の製造業の平均年収は?
製造業の平均年収について、年代別のデータを紹介しました。
上記は「大卒の製造業の平均年収」のデータですが、では学歴が変わると年収はどうなるのでしょうか。
ここでは学歴別に製造業の平均年収について紹介していきます。
表にまとめると、以下の通りです。
【製造業で働く労働者の平均賃金状況(学歴別)】
<男性>
学歴 | 製造業平均年収* (円) | 一般的な平均年収* (円) |
---|---|---|
大卒 | 4,850,400 | 4,738,800 |
高専・ 短大卒 | 4,194,000 | 4,029,600 |
高卒 | 3,738,000 | 3,902,400 |
中卒 | 3,427,200 | 3,499,200 |
<女性>
学歴 | 製造業平均年収* (円) | 一般的な平均年収* (円) |
---|---|---|
大卒 | 3,350,400 | 3,312,000 |
高専・ 短大卒 | 3,280,800 | 3,198,000 |
高卒 | 2,829,600 | 2,913,600 |
中卒 | 3,050,400 | 2,863,200 |
(*:1カ月分の所定内給与額をもとに、年間の収入に換算)
学歴別に、「製造業」と「労働者全体」の平均年収を比較しました。
男女高卒年間給与、男性中卒年間給与の3項目のみ平均を下回っていますが、それ以外の学歴・性別では全体平均を上回っており、決して製造業の年収は低くないことがわかります。
賞与・特別給与ではどの学歴・性別でも全体平均を上回っており、企業からの待遇も悪くないことがうかがえます。
学歴は大卒が最も年収が高く、中卒が最も年収が低いという結果です。
大卒との中卒の年収は男性で約140万円、女性で約30万円の差があります。
「企業規模別」の製造業の平均年収は?
続いて、企業規模別に製造業の平均年収を見ていきましょう。
大卒の場合を例にとって、表にまとめると以下の通りです。
【企業規模別の大卒製造業男性(年齢計)の平均年収】
企業規模 | 年間給与算出*(円) | 年間賞与その他特別給与額(円) |
---|---|---|
1000人以上 | 5,469,600 | 2,480,900 |
100~999人 | 4,350,000 | 1,471,700 |
10~99人 | 3,721,200 | 834,200 |
全体平均 | 4,850,400 | 1,916,000 |
(*:1カ月分の賃金額をもとに、年間の収入に換算)
企業規模が「1000人以上」の場合、「10~99人」と比べて150万円以上の年間給与と150万円以上の賞与を受け取ることができます。
企業規模が変わるだけで合計で300万円以上、平均年収に差があるのです。
全体平均と比べても、企業規模が「1000人以上」の場合は合計100万円以上の差があり、大企業に就職するだけで高収入が見込めることがわかります。
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雇用形態別の製造業の平均年収は?
続いて、雇用形態別で製造業の平均年収を紹介していきます。
表にまとめると、以下の通りです。
【雇用形態別の製造業労働者(学歴計・男女計)の平均年収】
雇用形態 | 雇用期間 | 年間給与算出*(円) | 年間賞与その他特別給与額(円) | |
---|---|---|---|---|
正社員 | 定めなし | 3,765,600 | 1,214,100 | |
定めあり | 2,628,000 | 361,100 | ||
正社員 以外 | 定めなし | 2,288,400 | 270,800 | |
定めあり | 2,466,000 | 301,900 |
(*:1カ月分の賃金額をもとに、年間の収入に換算)
雇用形態別では、「雇用期間の定めのない正社員」が最も年収が高いです。年間給与は他と比べて100万円以上、賞与も80万円以上の差があります。
その他の雇用形態に大きな差はないため、「稼ぎたい」という場合は雇用期間の定めのない正社員を、そうでない場合は自分の働き方に合わせて雇用形態を選ぶといいでしょう。
【業界別】製造業の平均年収
では、他の業界と比べると、製造業の平均年収はどの程度なのでしょうか。見ていきましょう。
ここでは、産業別の年収を紹介していきます。
国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果」を参考にすると、業種別の平均年収は以下の通りです。
【産業別の平均給与(参考:「平成30年分民間給与実態統計調査結果」)】
産業名 (年収が高い順) | 平均年収(円) |
---|---|
電気・ガス・熱供給・水道業 | 7,590,000 |
金融業、保険業 | 6,313 ,000 |
情報通信業 | 6,224,000 |
製造業 | 5,195,000 |
建設業 | 5,015,000 |
学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業 | 4,979,000 |
不動産業、物品賃貸業 | 4,459,000 |
運輸業、郵便業 | 4,446,000 |
業種平均 | 4,407,000 |
医療、福祉 | 3,972,000 |
卸売業、小売業 | 3,830,000 |
複合サービス業 | 3,633,000 |
農林水産・鉱業 | 3,116,000 |
宿泊業、飲食サービス業 | 2,506,000 |
この表を見ると、製造業は業種別の平均年収で第4位につけており、他の産業と比較しても、製造業は年収が高いことがわかります。
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製造業で年収を上げるには?
製造業は他業種と比較しても年収が高く、待遇も良いということはお分かりいただけたかと思います。
では、そんな製造業の中で、さらに年収を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
ここからは、製造業でさらに年収を上げる方法について紹介していきます。
まとめると、以下の通りです。
- 大企業の正社員になる
- 役職につく
- 手当を活用する
1つずつ詳しく解説していきます。
大企業の正社員になる
製造業で年収を上げるには、「大企業の正社員になる」ことが最も有効です。
先ほどもデータで伝えた通り、製造業は「大企業」と「正社員(無期雇用)」の年収が飛びぬけて高い傾向にあります。
これらに就職・転職することで年収を上げることができるでしょう。
大企業の正社員になるには「求人に応募して正社員採用選考を受ける」という方法のほかに、「派遣や期間従業員で働き、正社員登用制度で正社員になる」という方法もあります。
あなたに合った方法で、正社員を目指してみてください。
役職に就く
製造業で年収を上げるには「役職に就く」という方法も有効です。
製造業でも一般企業と同様に、役職に就いてキャリアを築くことで年収を上げていくことができます。
製造業は学歴や資格がなくても、長く工場に勤務することで「一般従業員→班長→主任→係長→課長→部長→工場長」とキャリアを重ねることが可能です。
キャリアアップをするには技術力や勤務態度はもちろん、チームをまとめるマネジメント能力やリーダーシップが求められてきます。
工場長クラスになると年収は1000万円以上にもなるため、年収を上げたい方はキャリアアップを目指すといいでしょう。
資格を取る
資格を取ってスキルアップすることで「資格手当」を受け取って年収を上げられます。
資格を取ると転職もしやすく、キャリアアップにもつながるため、年収も上がりやすくなるでしょう。
手当を活用する
製造業で年収を上げる方法として「手当を活用する」ことも有効です。
先ほども紹介した通り、製造業にはさまざまな手当があるため、この手当をどれだけ活用できるかが年収を大きく左右します。
対応している手当を確認して基本給に上乗せすることで、年収の2割~3割の収入を得られる場合もあります。
製造業で稼ぎたい場合、手当の確認は必須でしょう。
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【まとめ】製造業の平均年収は高い!
今回は製造業の平均年収について、さまざまなデータをもとに解説してきました。
この記事の内容を改めておさらいすると以下の通りです。
- 製造業の平均年収は「男性で約670万円」「女性で約440万円」
- 学歴は大卒が最も年収が高く、中卒が最も年収が低い
- 製造業は企業規模で平均年収が300万円の差がある
- 製造業は「雇用期間の定めのない正社員」が最も年収が高く、他の雇用形態と比べて年収は100万円以上、賞与も80万円以上の差がある
- 産業別平均年収で製造業は第4位。他の業界と比べても年収が高い
製造業は他の産業と比べても年収が高い傾向にあります。
製造業は未経験でも就職しやすく。学歴も問われないため、気になる方は求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。
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